2012年3月16日金曜日

身体との会話112・・・ICC国際コーチングモジュール3

先日ICC国際コーチング養成講座に参加した。モジュール3で大詰めを迎えています。残すは後一回です。実際に代替医療の分野で臨床を行なっていると、最近の症状は慢性的な症状が多い。筋骨格系なども長年の肩こりや、腰痛や膝痛などが多い。

西洋医学的に考えると、肩こり、腰痛は整形外科、便秘や下痢は内科といったように一般的な常識になっている。症状を分類して専門的にみるのでそれでよい。しかし、1つだけの症状ならそれでいいが、複数にわたって抱えている面倒になる。

最近のTVなどは健康志向が強く、必ずと言っていいくらいに毎日のようにやっている。それもお笑い番組的な内容が多く、一方的な見方で放映している。もう少し多角的に検証するうと面白い番組なると思うのだが・・

TVに出て来る症例は、症状的な結果は大病なのだが、あたかも結果原因説で症状が原因のごとく取り上げられている。やはり結果は結果ととらえるべきだろう。結果には必ず原因がある。そこをついて欲しいところだが・・・歯がゆい感じもする。

前置きが長くなったが、最近の症状は結果を見ているが原因をみていない。みていないと言うより現代医学の苦手とする心理的な影響との関係を棚に上げている。せいぜいストレスと自律神経の関係やホルモンの関係程度で濁している。

ストレスと症状の関係を臨床的にみた最近の症例からみてみる。

症例

小学3年生 女子

症状
両側の大腿四頭筋痛、膝痛、下腿三頭筋痛が1週間前よりはっしょうする。お母さんは様子を見ながら、そのうち良くなると思っていたがなかなか改善せず、日を追うごとに痛みが強くなってきていた。
特に朝の起床時から学校に行き、学校での生活中はロボットのように膝を曲げずに歩いている。学校が終わって帰宅するころには通常の歩行ができるようになる。
来院時の症状は歩行痛、屈伸痛、屈伸不能、ロボット様歩行、仰臥位での他動的、自動的の膝屈伸ができない。圧痛顕著。

治療はハード面の治療は行わない。仰臥位で伸張反射でストレスチェック。出てきたストレスは卒業式の練習で思い椅子を毎日体育館に運んでいくことで嫌気があった。

治療は特別なことはせず、かわいい女こと学校の話を10分くらいしただけである。症状はその場で改善し、膝関節の屈伸運動も歩行も通常歩行になりかいぜんした。


ここで強調したいのは、ストレスとの関係がわかってもどのストレスが緊張を強いているかを見つけなければならい。ストレスの影響、学校でのストレスが影響していることは問診していけばわかる。学校の何がストレスか突き詰める事が必要である。

ただし、原因を追い込んで患者さんに負担をかけるの避けたほうがいいようなきがする。また、そのストレスの良し悪しを判断せず、患者さん自ら選択するように導くといい結果がでる。患者さんは自ら治す力を持っていることを信じて、自ら改善できる能力を持っていることも忘れてはならない。

まして、治してやる、術者が治す、このテクニックがいいんだ・・などとは思うことは改めたのほうがいいような気がする。患者さん自ら治す働きを手助けすることに尽きる。特に脳への刺激は強烈で、自らの意識的な思考、潜在的な志向は、何よりの薬になる。

読者の方はAMやPCRTを治療に使っている方が大きと思うが、治療技術もアートだが検査で何が原因かを見極めるのもアートである。さらに、手技だけがアートでもない。患者さんとの問診や治療中の会話からも色々な事がわかる。

その会話の中でヒントを得て、思考を刺激することもアートである。適切ないい刺激が自らの脳を活性化せて治癒に導いてくれる。コーチングのスキルを心身医療に導入していくことはこれからのストレス社会において、われわれ臨床家にとって大きな変化を与えてくれることは間違いないだろう。


拳骨