2012年11月27日火曜日

第47回AMI公認AM東京セミナー・・・身体との会話195



2012年度のAMI公認セミナーも先週末の東京セミナーで全て終了した。年に6回のセミナーで福岡、大阪、東京と沢山の受講生が参加して頂き、毎回盛況だった。ありがとうございます。

受講生の増加に伴い国際、国内の認定者もふえ沢山のAM臨床家が誕生し各地で患者さんの信頼を得ていることは主催者側としては嬉しい限りである。

しかし、AM臨床家が増えることでいくつかの問題も出てる。認定を取得することで、満足感がでて認定者の向学心が失せてしまい勉学への努力をしないことである。

認定取得後の勉学が本来の臨床家として知識や技術のレベルアップになり、患者さんの利益にもなる。認定取得後からが本来のAM臨床家であるが、中には認定を取得することがゴールのように思って取得することで満足してしまう方がいるのが残念だ。

そのような方は、年一回の認定維持のための義務的なセミナー参加でいるので、適切でない技術のクセやCP,LODの間違いにも気づかず臨床を続けているようである。セミナーで参加することで間違いを指摘され修正することで安定した技術が保てる。

認定者の方はさらなる高見を目指し日々の臨床と合わせてAM臨床家としての深い学びをしていただきたい。学びには終わりはないはずである。強いて言えば、終わりは自分で満足した時に終わりがある。終わりは自己決定で向学心がきめる。


一年を通して感じたことはセミナーに出てきても少しでも何かを吸収して行こうとする姿勢と年に一度参加する義務で出てくる人との違いがある。その違いは認定取得にある。AM臨床を目指す人はまず、認定取得が目標になり取得ごは目標達成感があり、その先につながらない。

本来であれば認定はAM臨床家のスタートでゴールではない。認定取得の達成感で何を得ることが出来るのか? その得るものは自分のためか? 患者さんに得るものがあるのか?得るもので誰が利益を得るのか? 考えるところだろう。

また、認定取得後にスタートラインにたってから次のゴールは他から与えられるものではなく、自ら次のゴールを設定してそれに向かって精進すべきだろう。我々の仕事はゴールなき仕事であり。唯一ゴール(終わり)があるとすれば、それは誰が決めるものではなく自分で決めるものであるり、そのゴールは自己成長が終わるゴールでもある。

来年度も大方のスケジュールは決まっている。日程などはANJのホームページにUPされる。来年度は今年以上に内容の濃いものを提供したい。そのために我々スタッフもさらなる努力をしてセミナー活動、ボランティア活動と受講生と地域の患者さんと一緒に歩みたい。


拳骨

2012年11月1日木曜日

スキルアップ・・・身体との会話194




患者さんとのコミニュケーションは会話だけではない。オフィスの雰囲気や調度品などの環境やスタッフの顔の表情、所作、服装そしてパンフやチラシなどの案内文や写真、プロフィールの肩書きなど全てにおいていえる。

手技療法においては患者さんと直接、接触するのであるから当然のごとく触診やコンタクトの方法はもちろ「触れ方」は肌で感じるコミニュケーションである。この触れる行為は信頼関係が最も重要である。

信頼関係ができていないと誤解を招く行為になりかねない。今朝の新聞にも掲載されていたが心療内科か精神科か忘れたがカウセリング的な職業で女性の身体を検査目的で触れたと訴えられた。

裁判では薬の副作用で身体に浮腫が出ていないかを触診で検査をしたという申し分が通ってお咎め無しになった。頭をかしげたくなる判決である。いずれにせよ患者さんと施術者の関係は信頼関係が無いと成立しない。

また、最近こんな問合せもある。認定者の肩書きをHPや名刺、パンフに掲載、記載しているが関係団体のHPの認定者欄に掲載されていない。要するに認定者でないのにオフィスのHPのプロフィールに〇〇認定者といった肩書きを掲載している。

以前は認定者だったんだろうと思うが現在は認定ではない。患者さんは認定者という肩書きに信頼を寄せて来院する基準にすることもある。しかし、団体では認定者ではない。迷惑を被るのは患者さんである。

信頼関係を構築するのは時間がかかり、そう簡単には気付けないが壊すのは瞬時にして壊れる。信頼関係を構築する最も大切な間は、やはり治療の間である。この治療を通してのコミニュケーションが信頼関係を構築する最も大切な間である。

先にも述べたが、手技療法は大方は患者さんの身体に触れる行為が主である。この触れる行為は意外といろいろな情報が伝わる。言葉で言い表すことがでない感じる情報の伝達である。感じる情報は相手の気持や気分は勿論、何を考えているかもわかるかもしれない。

とても大切なふれあいである。手技療法と患者さんとの最初の触れ合いは触診が一般的である。施術者の触診の仕方で患者さんは施術者が技量も伺えるし、真剣に触れているかいい加減かを感じるだろう。

この触診も医療系の学校で学んだ機械的な触診はどう感じても機械を扱う触診や検査法で冷たさを感じる。施術者の触診で何を診るかで患者さんの感じ方が違ってくる。やはり、生命という血の通った生き物を診るのだから生命を診る触診を養うことが大切である。

機械的な型通りの触診はコミニュケーションツールとしては役に立たないし、患者さんと施術者信頼関係も成立しない。これからは生命的な生き物を診る触診の仕方を身に着けて患者さんとのこころの通ったコミニュケーションツールの一つとしてもらいたい。

今年度から始まったAMI公認セミナーの前の「臨床基礎プログラム」がその方向性を目指してきて、プログラムに変化を加えてきたことで内容が熟成されて、より生命的な診方である触診方に仕上がってきている。

このプログラムでは他の医療機関で教える機械的な触診法や検査法とは違って、臨床的に有効な有機的な身体の診方が学べるようになっている。現在の臨床を行なっている先生方が施術に行き詰まっている時に、身体を有機的に診ることで新たな臨床がみえるはずである。

触診や検査法は基本であるが同じ基本でも機械的に診るか、有機的に診るかで臨床が変わってくる。有機的な臨床を将来に見据えている先生方や現在もどうも患者さんとのコミニュケーションがうまく行かない先生方も是非受講していただきたいプログラムである。


詳しい情報はこちらを参照。
http://www.activator.gr.jp/category/1772740.html


拳骨