2011年6月3日金曜日

身体との会話78・・・急性期の捻挫治療2

さて、レントゲン検査の結果、骨折や完全な靭帯断裂が無いとわかれば、捻挫として治療ができる。レントゲン検査は必ずしも、骨折などの鑑別診断のためにあらず。患者さんとのコミニュケーションを構築する場合にも必要となることもある。

通常であれば中度の捻挫や骨折などは、シーネやギプスで固定され経過観察である。後は自然治癒力にお任せの治療である。当然時間がかかる。時間のある方はいいが、高校生のスポーツ選手など時間などあるはずもない。

数回の大会である。春の関東大会地区予選、県大会、関東大会、夏の総体の県予選、総体、選手権予選、選手権大会、秋季大会・・この程度ある。あくまでも予選があるとうことは、予選で敗退してしまったら終わり。

少ない試合に出たいのは誰でも同じである。多少の怪我は無理をしても出場したいのは当然である。軽微な捻挫など治療などしないことも多い。まして試合間近で怪我をしたら藁をも掴む気持ちで早く治したい。そんなときにどんな医療機関の選択ができるか。

一般的には、整形外科、整骨院、整体、カイロ・・こんな順位で選択されるのではないかと思う。あるいは、患者の満足が得られるず複数の医療機関を受信する選手も多い。中には大きなスポーツ外来がある大学病院や総合病院を受信することもある。

比較できるのものではないが、軽度な捻挫でも現場復帰までに時間がかかりすぎる。2,3週間は当たり前のようである。一にでも早く現場復帰をさせるような治療が必要である。そこで大切なのが症状の診方である。症状を病理で診るのか、機能で見るか。

病理で診たら我々は専門外なのでお手上げである。我々の治療の対象は機能障害である。病理と機能を分別付けて診ることが早期改善になる。また、痛みと病理も分けて考えることが必要である。セミナーの下肢長神経学で軽く話をしたが、初期の痛みと二次的な痛みの経路が違うことを理解してほしい。

治療の対象とする痛みは二次的な痛みである。この痛みは各系の機能的な異常によって引き起こされているので、十分我々の治療対象になる。また、この二次的な痛みは、患部の代償的なものの痛みと考えることもできる。そのことは臨床的みても矛盾がない。

さて、治療だがいつも言っているように患部を症状を追いかけないことが肝要である。患部に対する治療は最後でいい。まして、腫脹がある状態の患部にアジャストは避けるべきである。患部は二の次である。では何をしたらいいのか・・・AMなら簡単に答えは出る。ベーシックをしっかり行うことである。

拳骨

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