2011年6月20日月曜日

身体との会話82・・・感性

昨日は心身条件反射の研究会に参加した。心身条件反射・・・このブログを呼んでいる方はご存知だと思うが、一つの治療テクニックである。治療テクニックというと技術的なイメージがあるが、技術であるが手技的な技術は要さない。

強いて言えば、神経反射をみることが技術である。この神経反射をみることは機械的な技術というより、感覚的な技術?が必要である。AMの足長検査の延長的なみかたである。それ故、足長検査が見れるようになると、神経反射をみることが向上してくる。

神経反射は、筋肉に反応する神経の興奮をみる。この神経の興奮は心理的な内なるものから、味覚、嗅覚、触覚、視覚、聴覚の五感である。さらに第6感というものがある。これらの入力情報が神経を興奮させる。特に、この中で最も情報が優先されるのが視覚情報である。

よく言われる、見かけ、見てくれ、などの情報は第一印象として強く記憶される。色、形、バランスによって印象が変わり、心地良くなったり、不快になったりする。この情報の価値観は年令や性別、あるいは環境でも変わってくる。味覚異常もそうである。

この違いが聴覚に現れている。日本人は虫の鳴き声は「音色」と表現をする。しかし、欧米人は「ノイズ」と表現する。この音色には「風の音」「虫の鳴き声」「風鈴の音」「せせらぎの音」「枯れ葉が落ちる音」・・・沢山ある。芭蕉などは蛙が飛び込む音まで表現している。

これらの音色は40歳代以降の人には「音色」と聞こえる。違和感がない音である。しかし、この子なぢの人に違和感を感じ音は、電子音である。携帯電話、ゲーム機、電子機器のピッピ.ピッピ・・の音である。どうも良くない。目覚ましなどはこのノイズ的な音で不快感を与えて目を覚まさせるらしい。

しかし、30歳代以前の人はこの電子音に違和感を感じない人が多いという。生まれた時から電子音を聞いて育っているかと言われている。更に、自然の中での生活が不足して自然の音を聞くことが少なく、自然の音が分からない。そのようなことで年齢的な差で感性までも違ってくる。

感性は誰でも備わっているものである。ただ使わないとサボってしまい、働かない。よって五感の能力が低下する。味も人工的なものが好きになり、自然なものが変な味になる。本来、五感は毒や身体に悪い影響を与えるものを防ぐ働きをするための器官である。

例えば、視覚情報が優先されて、ある飲み物を見たときに苺色した水は、イチゴ味と思い、飲む前からイチゴ味がして、実際飲んでみるとイチゴ味になる。ただの水がイチゴ味になってしまう。匂いでも同じである。レモン匂いの水を匂いを嗅いで飲むと、ただの水がレモン味になる。

五感情報の一つだけで判断すると、レモン色した美味しそうな水が、実際は毒の入った水であっても飲んでしまうことを防ぐために、匂い、視覚、味覚といった情報を総合的に判断して安全か安全ではないかを見分ける仕組みである。

我々が人の体をみるには、やは一つの情報を鵜呑みにせず、五感を働かせてみることが必要である。情報を沢山引っ張り出すことが適切は判断ができる。神経反射も同用に五感プラス第6感を働かせてみるといい。

拳骨

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