2011年6月13日月曜日

身体との会話80・・・マラソンボランティア1



昨日は夢マラボランティアご苦労さまでした。遠方からも参加していただき勉強熱心な姿勢が伺えました。また、福島より参加された先生は、ご自身が震災の被害を受けたにもかかわらず参加して頂き頭が下がります。終了後の慰労会では笑顔で世間話をしていましたが、心中は今だ辛いものがあると思います。一時でも和やかな雰囲気になれたかなと思います。

さて、参加者の治療の評価だが、急性期の症状が多くどうしても症状に目を奪われて本質的なところに目を向けることを忘れてしまった先生方が目に付く。どうしても症状の取りきれない先生方のチェックをすると、症状を追い掛け回している。

例えば、膝の外側部の痛み。ランニング、屈伸で増発する。現代医学の傷病名をつければ「腸脛靭帯炎」である。腸脛靭帯は膝の外側を通過して脛骨外側に付着している。(腱性組織)この靭帯がすり合うことで徐々に出現してくる。大腿筋膜張筋の過緊張が影響している。そこで、ベーシックでひと通り終わって、膝の治療に入り改善できないと、どうしても痛みの部位に目を奪われてしまう。

痛い部位を何とかしようと、痛い部位をターゲットに調整をするが、ほとんど効果はない。どうしても機械的に痛みの部位を見てしまう。更に、患者さんの「ここが痛い」という言葉にそこをなんとかしなければならないと汗ってしまう。ここまで来ると治療家はどこをどうしたらいいのか迷って治療が出来なくなる。

腸脛靭帯炎のメカニズムを理解すれば解決法は難しくない。大腿筋膜張筋の過緊張は腸腰筋などの大腿部の外旋筋が緊張を起こすと、二次的に大腿筋膜張筋が緊張する。要は、腸腰筋を緩めればいいのである。緩める方法はいろいろあるだろうが、AM臨床家はAMで神経機能を改善して緩める。

では、どうしたらいいのか? ベーシックをきちっと行う。このベーシックが取れているか、取れていないかで改善度が大きく違ってくる。チェックさせてもらったが、ほとんど取れていないかたがいる。これでは緊張はかぜんできない。

ベーシックが終わったらすぐに四肢のテクニックにはいって膝を見たがるが、その前に脊柱の側方、前方、ファセットをしっかり取りきることが肝要である。これが出来ていない。診ることもしない先生がいる。四肢はやることが無くなってからでいい。一番最後である。

脊柱が終わったら今度は、股関節周りを診る。腸腰筋、大腿筋膜張筋に関わっている部位である。ここまでしっかり見れると、膝の問題は改善している。それでも改善できあに場合は膝を見るといい。しかし、その必要な無いと思う。急性期でも慢性期でも患部の症状を追いかけないことが早期解決になる。


拳骨







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