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2013年11月1日金曜日

「骨折とPCRT1」身体との会話・・・129 

唇を噛み締めて・・吉田拓郎
ブログ記事とは全く関係ありません


久しぶりの更新です。仕事の忙しさやプライベートでケガをしたりといろいろなことがあった。。特にバイクで転倒して右足の骨折で手術をして2週間の入院は堪えた。

転倒して右足が動かず足首が膝と反対の方に向いていた時には「やっちまった~(-_-;)・・・」と、後悔とも思える感情が湧きでた。その時にまず脳裏に浮かんだのが、次の日曜日のセミナーのことだった。

九州や関西の遠方からの受講生の顔が浮かんだ。その次に患者さんの顔が浮かんだ。月曜日から予約をしている患者さんのキャンセルのやりくりをどうしたらいいか・・・

体のことより仕事やセミナーの人間関係が先に浮かんだ。冷静に考えたら救急車を呼ぶことが専決だった。救急車を呼ぶために119に電話をした。2,3回やってもつながらない。携帯が壊れたか・・電波が届かないのか・・焦った。

転倒した場所は道のない山中で地図に載っていない場所で救急車が入ってこれない場所で、住所や目印になるものもない、もちろん人などまず入ってこない場所である。救急車を呼べないとどうなるのか・・・この段階で足が疼きだして来た。・・汗

119を何度かかけたが連絡が取れない。5,6回目に119と繋がった。つながらないのは焦って1119番をかけていた。1が一つ余計だった。場所を聞かれてもわからないので答えようがない。携帯の凄いところはGPSである。通話中に位置確認が出来る。

20分くらいしてまわりで救急車のサイレンの音が聞こえるが、場所の特定ができず、ウロウロしている救急車が恨めしくなった。40分から50分くらいで救急隊員が歩いて登ってきて顔を見たときは思わず気が抜け「助かった!」と心で叫んだ。

その瞬間、足に激痛が走りだした。隊員が応急手当をするのだが触るだけで激痛が走り手が付けられず簡易の固定装具を持ってきたがそれだけでは、動かせるだけの固定ができず、思わず「その辺の木端を添え木にして固定してくれ」と言って隊員の方に注文をいってしまった。

山道といっても生活道路でもなく、単なる地元の林業や管理するための作業道路みたいな道で、幅は150センチ位の道である。もちろん救急車などは入れない。さて、こんな急な下り坂の道を簡易の担架でゆらゆら運ばれたら痛くて堪ったもんじゃいと心で泣いていた。

どうやって運ぼうか駐在所のお巡りさんと救急隊員でしばらくやりとりしていたら、なんとミニパトがタイヤを空転させながら上がってきた。幅がギリギリでドアが空かない。後ろのハッチバックを開けて何とか担架のまま乗ることができた。

救急隊員をはじめ地元の駐在所のお巡りさんには随分と注文を付けて運び方はこうしろ、ああしろとうるさく言ったにもかかわらず親切に対応して頂き涙が出た。

救急車で病院に運ばれている時に担架に付き添ってくれた隊員の方の優しさは安心と心強さを感じこの人に身を任せれば大丈夫だ・・・そんな風に感じた。治療院に訪れる患者さんもあのような安心感を術者から得られたら最高だろう。

事故現場から病院までは20キロくらいだろう。時間は覚えていないが長く感じた。確か40分くらいだろう。交差点や道の段差を通過するときに振動がやけに足に堪えた。病院につくまではタオルを口に加えて痛みを堪えていた。

病院につくと休日のため整形外科のDrが外出していて他のDrが見てくれたがなんとも心もとない感じだった。処置をする前に靴をとズボンを脱ぐことで一苦労だった。痛みに負けてズボンを切って靴も切ってくれといったが靴(アウトドア用の分厚い)をきるような道具は無いと・・・涙

この段階で2ヶ月はだめだなと諦めたが・・・・続く













2011年10月3日月曜日

身体との会話101・・・受講生からの質問1(半月板損傷)

半月板損傷


大阪セミナーの時に受講生からこんな質問を受けた。他にも幾つか質問を受けたのでシェアして答える。ここでの答えが正解とは言えない。臨床的、経験的に言えることであることを理解し、臨床のヒントにしてほしい。

Q1
「今までロッキングの整復に対してはマックマレーテストの逆方向への方法で機械的に整復していたのですが、AMベイシックスキャンプロトコルにしたがって身体の神経系の調整すれば関節も落ち着くところに落ち着き半月板ロッキングも解除されるのでしょうか?」


四肢の整形外科的検査は大方は機械的に考案された検査である。時には「検査=矯正」にもなる。膝の半月板損傷でみられるロッキング現象は、なめらかな骨軟骨表面の微細な損傷から断裂まで様々である。損傷程度によっても症状が様々である。

ここで半月板損傷におけるロッキング現象は急性期と慢性期に分けることができる。スポーツ現場で外傷性の急性の場合は、半月板のみの単独損傷は少ないだろう。側副靭帯、十字靱帯の損傷も考慮しなければならい。

特に、急性期の外傷で膝関節の腫脹が顕著なときは膝内出血がある。こんな時は関節マニュプレーションはできない。よって対象外である。しかし、なかには負傷時に医療機関に行かず、翌日にカイロや整骨院を受診する方もいる。そんな時にどうしたらいいのか?

負傷時の翌日に来院した患者さんの膝はかなり腫れている。なかには膝関節が全く曲がらない膝もある。血腫があり曲がらなくなっている。引き出し、押出検査をすると緩んでいる可能性がある。断裂している靭帯はどんな手技療法でも治すことができない。転医させることがいいだろう。

十字靱帯や側副靭帯が軽度であれば必ずしも手術の対象ではない。このようなケースは我々の所でも適応になる。(患者さんとのコミニュケーションをしっかりとる)ここでロッキング現象が見られるからといって機械的に外力的に外すようなことをしたら大変だ。痛みで患者さんは大声を出す。

体の関節でもう一つロッキングを起こす部位がある。結構多い。さてどこだろうか? そうです顎関節です。アクティベータ・メソッド第2版では13章にTMJに関する機能障害が詳細に乗っている。参考にするといい。この章でもロッキングやクリック音は下顎突起と関節隆起の間に関節円板が挟まれたような状態になる。

この状態で関節運動がスムーズに行かずロッキングを起こす。では、どうして関節円板が挟まれるのか? 関節突起と関節隆起につながている筋肉が緊張するから関節裂隙の減少がおきて、円盤が挟まる考えられる。もちろんそれだけではない。

TMJノ関節運動の軌道の逸脱もある。しかし、この軌道の逸脱も関節を構成している筋肉の緊張が影響していることは間違いない。この筋緊張が関節構造の異常をきたし、関節運動の異常も起こさせて関節裂隙の減少を起こして関節円板の挟みこみが起こる。

さて、膝の半月板はどうなのか? これも全く同じと考えていい。半月板が部分断裂を起こすと大腿骨と脛骨の間に収まっている状態が通常より広がる? 面積が広がる? なんて言っていいのか適切な言葉が出てこないが、はみ出るような形になる。

そこに大腿と下腿を繋いでいる靭帯、筋肉の緊張によって関節裂隙の減少が起きて、TMJ同様の挟みこみ減少が起きる。TMJと同じような機能障害が起きてロックすると考えてもいい。よって、治療は関節を構成している筋肉の緊張を解除すればいい。

筋緊張が解消されないのに機械的にこうやって、ああやってとやってもできなことは無いが、痛みや反射的な緊張で更に機械的な動きは困難にになり解除ができなることもある。やはり、筋緊張を解除することがいい結果になる。

拳骨

2011年7月13日水曜日

身体との会話86・・・急性期の捻挫6


2回目に来院したときの屈伸運動である。初回の治療後にはほとんど腫脹と痛みは軽減して、可動域もだいぶ改善した。歩行さえも困難だった足関節が、写真のように可動域も改善し屈伸ができるようになった、。

2回目の治療後には、明日からのリハビリメニューと練習のメニューを作成して部活中の練習時間内で行わさせる。リハビリと練習は臨床研究で紹介したような神経機能を重視したリハビリである。もちろん練習メニューもスキルより神経機能を重視した内容になる。

リハビリを指導する際は、筋肉に目を向けて、捻挫にはこの筋肉が弱いから、この筋肉が内反の動きに関係するから・・筋肉に目を向ける傾向にある。捻挫に筋肉が関与していることは街がない。しかし、筋肉が働くのは神経支配であることを忘れてはならない。ましてカイロは神経機能を改善するテクニックである。

ここまで回復すると、後は回復が早い。日を追うごとに運動機能が向上する。練習も強度と時間を適切にアドバイススルことである。出来れば指導者との連絡を密に取り、練習メニューやリハビリを尊重して、選手が他の部員から蔑視されないような配慮があると回復はもっと早くなるだろう。

もう一つ大切な事は、捻挫を機械的にみて、靭帯が伸びている、切れている、筋肉が弱いから・・・と考えてテーピング等で固定しないことである。不安定を打ち消すために外側から固定することによって回復は遅れる。足圧の受容器を刺激するために行うテーピングは施工した方がいい場合がある。その場合は積極的行ってみる。

拳骨


第6回ANJ臨床研究会開催のお知らせ

◆ 日時:2011年8月7日(日)午前9:30~12:00 午後1:00~4:30

◆ 会場:東京・都墨田区江東橋2-18-8 第六ミナミビル 3F
  http://www.k-rooms.jp/lunch/pdf/map_print.pdf
◆ 講師:菊地光雄B.C.Sc L.B.S
◆ 受講料:18,000 円
◆ 募集定員:先着15 名
◆ 受講資格
◆ 2011 年度AMI 国際、ANJ 国内ベーシック、アドバンス認定者のみに限定させていただきます。
 * アクティベータ施術院データーベース登録されている認定者のみです。
 * こちらで確認してください
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 http://activator.blogdehp.ne.jp/category/1479375.html

★ 研究会の問合せや質問は、CCRK菊地までお願いします。
  TEL0438-98-9811 ccrkK@kisarazu-chiro.com

★ ANJ臨床研究会の内容等詳細についての質問はANJ事務局では返答できませんので、事務局への問合せや質問はご遠慮下さい。よろしくお願いします。★

★ 申し込み先 ★
 アクティベータ・ネットワーク・ジャパン事務局
 申し込みはこちらから

  ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
 http://activator.blogdehp.ne.jp/category/1479373.html
 電話、FAX、メールでも申し込めます
  TEL&FAX: 092-732-4533
  E-mail : info@activator.gr.jp

2011年7月4日月曜日

身体との会話84・・・急性期の捻挫5


既にご存知の先生方も多いと思う。AMリサーチで出てくるねずみの研究である。人工的に作ったねずみの脊柱に炎症を起こさせて、AMIで直接矯正すると炎症がおさまる研究である。この研究はWFCの研究発表で最優秀賞を受賞した研究である。

さて、臨床でも同じような結果が出ている。過去にも同様のことがあったが、特別気にもかけずにいたが、セミナー前にプレゼンの準備を進めていて、アッハ~!!と気がついた。こういう事だったのか!! 納得の結果である。

人間での研究は行われていないので、詳細なメカニズムはわからず推測の域はでないが、臨床では多々みられることである。現在、このブログで症例報告をしている、急性期捻挫の炎症症状が当たり前のように改善する。

前回の写真は、受傷後の写真である。今回の写真は翌日の2回目の施術前の写真である。初回時の、赤外線の温度計測器で患部の皮膚温度を測定した。

初回術前 右26度 左33度 術後 右26度 左31度

2回目術前 右26度 左28度 術後 右26度 左28度

施術の前後で皮膚温の変化がみられた。当然痛みも軽減し関節機能も改善し、患側の足関節の運動も改善した。皮膚温度は炎症症状の一つの「発熱」と考えることができる。AMでの矯正後には顕著に皮膚温度の変化がみられたことは、脈管系に何らかの影響を与えたことになる。

もちろん、振動刺激は自律神経に影響をあたえるわけだから、当然といえば当然である。刺激に対する身体反応には諸説云々がたくさんある。そのなかでも痛み刺激による防衛反応が自律神経系を大きく乱すことは想像がつく。

例えば、痛み刺激に対して人の皮膚温は低下し心拍数は増加する。これは、痛み刺激が、副交感神経機能を抑制して心拍数を増加させる。また、交感神経α・β受容体系機能を高め末梢血管を収縮させ、心拍数を増加させるらしい。

したがって、人は捻挫などの痛みで、ドキドキして皮膚が冷たくなる。(痛み刺激を止めると皮膚温は3~4分で回復)これは交感神経が緊張したと考えられる。その痛みの原因に対して、「逃げようか、闘おうか」と、身体が判断している状態である。

おいおい待てよ・・・痛みで皮膚温が下がるなら勝手に炎症がおさまるだろう・・治療など必要ないだろう・・・そのようなご意見もあるだろう。次回に・・

拳骨

2011年6月28日火曜日

身体との会話83・・・急性期の捻挫4


この程度の捻挫は、現代医学のグレードは2位だろう。3以上では捻挫というより、靭帯断裂(部分的)になる。完全断裂かあるいは、それに近いものは手術の適応になる。我々の適応範囲を超えるものである。専門家に任せたほうがいい。術後の機能障害を見ていけばいい。

さて、グレード2くらいまでは我々の適応と考える。治療法によっては現代医学の捻挫治療より早期に回復させることができる。そのためには、捻挫(靭帯損傷)に目を向けず、捻挫による機能障害をしっかりと捉えて改善していくことである。

写真の選手は、受傷後4,5時間である。疼痛のために左足関節の自動運動が不可能であり、自立歩行も不可能である。レントゲン検査では骨折がないことが確認されている。2週間後の試合に何とか出場したくて来院した。

通称の整形外科の処置は、2度くらいからシーネ固定して安静を強いられる。後は自然治癒を待って、靭帯損傷をまつだけである。日常生活に支障がなくなるのに3~4週間を様子だろう。それを待っていると試合が終わってしまう。

競技にもよるが、怪我をごまかしてできる競技とできない競技がある。チームプレーなどは比較的ごまかしができる。ポジションを変えることもできる。100m走などのタイム記録を争う競技はごまかしが効かない。競技の特性を知ることも施術者としてある程度必要になる。

さて、写真の選手施術は、AMで施術をするときに、足部を持って#2に持って行くと痛がり、できない。どうしたものか? みなさん考えたかな? そんなに難しいことではない。このあたりの問題は、普段の臨床で漠然とするのではなく、常に今場合はどうしたりいのか考えて行うとすぐにいいアイデアが出てくる。

答えは、足首を持つことで解決できる。足首をもち、内顆で長短を評価する。あるいは、#1でモテもよい。セミナーでいつも言っていることである。ストレス、プレッシャーで#1でみる。これで十分評価できる。早速やってみること。

ベーシックが終わると、ほとんどの筋肉の緊張がなくなり疼痛も和らいでくる。この筋緊張は疼痛による防衛反応として、反射的に筋紡錘が緊張し、益々興奮が高まる伸張反射によるものである。筋紡錘の興奮が高まり、筋の緊張がたかまる靭帯の損傷部位の疼痛が増発する。疼痛が増発したことによって、更に筋紡錘の興奮して筋肉の緊張が高まる。この繰り返しである。

AMによる刺激は、神経反射を正常化させて興奮を抑制する効果がある。よって、反射も正常に反応し、筋緊張も弛緩する。弛緩すると筋紡錘の興奮も収まる。また、皮膚温度の変化も自律神経の影響によるもと考えられる。自律神経の異常で循環作用が影響し、炎症症状が悪化して皮膚温が高っくなっていると考える。

施術後は疼痛の緩和と、皮膚温の低下が見られる。AMの刺激は神経系への働きかけである。この神経系の働きは、各系の影響を与えることができる。ターゲットをどこに絞るかで治療の対象が明確にできる。

拳骨

2011年6月15日水曜日

身体との会話81・・・マラソンボランティア2

マラソンやランニングで起きる障害は下肢に集中する。最もである。足を使う競技である。同じランニング系でも長距離走と短距離系では障害が違ってくる。これについてはいろいろな説があるが、やは力学的な影響は否定出来ない。

症状的に見てみると、足部では中足骨の痛み、アキレス腱及び腓腹筋の痛み、鵞足炎、腸脛靭帯炎、下腿シンスプリント、下腿の骨膜炎、膝蓋骨周辺の痛み、大腿四頭筋の痛み、大腿筋膜張筋の痛み、梨状筋、中殿筋の痛み・・・こんな部位が痛みを起こす確率が高くなる。

今回のマラソンで多く見られたのが四頭筋、三頭筋、膝蓋骨周辺の痛みである。現代医学的にスポーツ障害の傷病名をつければ、膝蓋骨周囲炎、三頭筋挫傷、膝蓋靭帯炎などがある。今回の症例は、普段走っていない選手の多くに多い症状として、大腿四頭筋及び膝蓋靭帯炎を上げてみる。

診断法は膝の屈伸をすると膝蓋骨周辺(特に膝蓋骨の下、上)の靭帯の痛み。四頭筋の起始、停止部の痛みが多い。時にアキレス腱の痛みも増発する。これも痛みの部位を追いかけてはダメだ。

現代医学的なスポーツ障害の膝周辺の痛みは、四頭筋の緊張や筋力不足を指摘するが、ここで面白いのは左右比較してみると圧倒的に左が多い。簡単に右利き、左利きの利き足の影響と言い切れるか。右利きが力が強く、左は弱い。こんな単純な推論でいいのか。

こんな根拠で左足の障害が多くなるのか? では、左利きの人は必ず、右足が痛くなるのか? そうとは言い切れない。この疑問を解決するには神経学的に疑問を紐解いていくと納得出来るだろう。その結果、神経学的に治療を進めていけば簡単に痛みを取ることができる。

さて、膝蓋骨周辺の痛みはベーシックやアドバンスでほとんどが痛みが取れる。ベーシック終わった時点で80%は改善しているはずである。腹臥位になっていて#3に持っていくと四頭筋の緊張がある。ベーシックが終わった段階で、その四頭筋の緊張がどこまで取れているかで決まる。

7,8割の方がベーシックが終わった段階で踵が臀部につくくらいに四頭筋の緊張が取れていれば、屈伸したときの膝蓋骨周辺の痛みや、四頭筋の痛みが改善している。スポーツしない患者さんにこの現象を当てはめてみる。高齢者の膝痛、オスグッド、膝の水が貯まる・・全てにおいて同じような四頭筋の緊張が改善すれば痛みは軽減する。よって、基本的に症状別に治療法を変える必要はない。

ベーシックの重要性が理解できたはずである。ベーシックが終わって、立って、再度屈伸して再検査を行う。それで患者さんに満足した痛みの軽減が見られない場合は、今度は二点検査法を行う。この検査で痛みが代償的なものか、あるいは患部自体の損傷なのかがわかる。

患部自体の軟部組織の損傷はそれなりの手立ての治療を行う必要がある。しかし、患部に急性の外力が影響していない限りは二次的な代償性の痛みである。この見極めが早期改善につながる。二次的か、一時的かで治療のターゲットが変わる。

少し機械的な話になるが、関節運動を行うときには、関連した筋肉の働きがある。主動筋、拮抗筋などの関節の動きにともなって働きがある。この働きは、関節運動の位置や動きによって主動筋が拮抗筋になったり、共同筋になったりする。特に、実際の動きは三次元的な伸展、屈曲、回旋によって動く。単純に曲げ伸ばしではない。

教科書的には機械的なみかたになるが、実際は明確にこの角度は主動筋など細かく分けることは臨床的ではない。ここは、大雑把な検査法が生きてくる。この検査法も神経生理学的な減少を応用すると簡単にできる。

神経生理学的には、主動筋が活動すると拮抗筋は弛緩する「相反神経支配」や反射メカニズムには興奮と抑制がある。これを応用するとどちらが二次的な代償性の障害なのか、あるいは、抑制筋はどちらなのかが簡単に分かる。ここまでわかれば治療は主動筋なのか、拮抗筋なのか明確になる。詳しくは臨床研究会の講義で・・・お試しあれ。

拳骨

2011年6月13日月曜日

身体との会話80・・・マラソンボランティア1



昨日は夢マラボランティアご苦労さまでした。遠方からも参加していただき勉強熱心な姿勢が伺えました。また、福島より参加された先生は、ご自身が震災の被害を受けたにもかかわらず参加して頂き頭が下がります。終了後の慰労会では笑顔で世間話をしていましたが、心中は今だ辛いものがあると思います。一時でも和やかな雰囲気になれたかなと思います。

さて、参加者の治療の評価だが、急性期の症状が多くどうしても症状に目を奪われて本質的なところに目を向けることを忘れてしまった先生方が目に付く。どうしても症状の取りきれない先生方のチェックをすると、症状を追い掛け回している。

例えば、膝の外側部の痛み。ランニング、屈伸で増発する。現代医学の傷病名をつければ「腸脛靭帯炎」である。腸脛靭帯は膝の外側を通過して脛骨外側に付着している。(腱性組織)この靭帯がすり合うことで徐々に出現してくる。大腿筋膜張筋の過緊張が影響している。そこで、ベーシックでひと通り終わって、膝の治療に入り改善できないと、どうしても痛みの部位に目を奪われてしまう。

痛い部位を何とかしようと、痛い部位をターゲットに調整をするが、ほとんど効果はない。どうしても機械的に痛みの部位を見てしまう。更に、患者さんの「ここが痛い」という言葉にそこをなんとかしなければならないと汗ってしまう。ここまで来ると治療家はどこをどうしたらいいのか迷って治療が出来なくなる。

腸脛靭帯炎のメカニズムを理解すれば解決法は難しくない。大腿筋膜張筋の過緊張は腸腰筋などの大腿部の外旋筋が緊張を起こすと、二次的に大腿筋膜張筋が緊張する。要は、腸腰筋を緩めればいいのである。緩める方法はいろいろあるだろうが、AM臨床家はAMで神経機能を改善して緩める。

では、どうしたらいいのか? ベーシックをきちっと行う。このベーシックが取れているか、取れていないかで改善度が大きく違ってくる。チェックさせてもらったが、ほとんど取れていないかたがいる。これでは緊張はかぜんできない。

ベーシックが終わったらすぐに四肢のテクニックにはいって膝を見たがるが、その前に脊柱の側方、前方、ファセットをしっかり取りきることが肝要である。これが出来ていない。診ることもしない先生がいる。四肢はやることが無くなってからでいい。一番最後である。

脊柱が終わったら今度は、股関節周りを診る。腸腰筋、大腿筋膜張筋に関わっている部位である。ここまでしっかり見れると、膝の問題は改善している。それでも改善できあに場合は膝を見るといい。しかし、その必要な無いと思う。急性期でも慢性期でも患部の症状を追いかけないことが早期解決になる。


拳骨







2011年6月3日金曜日

身体との会話78・・・急性期の捻挫治療2

さて、レントゲン検査の結果、骨折や完全な靭帯断裂が無いとわかれば、捻挫として治療ができる。レントゲン検査は必ずしも、骨折などの鑑別診断のためにあらず。患者さんとのコミニュケーションを構築する場合にも必要となることもある。

通常であれば中度の捻挫や骨折などは、シーネやギプスで固定され経過観察である。後は自然治癒力にお任せの治療である。当然時間がかかる。時間のある方はいいが、高校生のスポーツ選手など時間などあるはずもない。

数回の大会である。春の関東大会地区予選、県大会、関東大会、夏の総体の県予選、総体、選手権予選、選手権大会、秋季大会・・この程度ある。あくまでも予選があるとうことは、予選で敗退してしまったら終わり。

少ない試合に出たいのは誰でも同じである。多少の怪我は無理をしても出場したいのは当然である。軽微な捻挫など治療などしないことも多い。まして試合間近で怪我をしたら藁をも掴む気持ちで早く治したい。そんなときにどんな医療機関の選択ができるか。

一般的には、整形外科、整骨院、整体、カイロ・・こんな順位で選択されるのではないかと思う。あるいは、患者の満足が得られるず複数の医療機関を受信する選手も多い。中には大きなスポーツ外来がある大学病院や総合病院を受信することもある。

比較できるのものではないが、軽度な捻挫でも現場復帰までに時間がかかりすぎる。2,3週間は当たり前のようである。一にでも早く現場復帰をさせるような治療が必要である。そこで大切なのが症状の診方である。症状を病理で診るのか、機能で見るか。

病理で診たら我々は専門外なのでお手上げである。我々の治療の対象は機能障害である。病理と機能を分別付けて診ることが早期改善になる。また、痛みと病理も分けて考えることが必要である。セミナーの下肢長神経学で軽く話をしたが、初期の痛みと二次的な痛みの経路が違うことを理解してほしい。

治療の対象とする痛みは二次的な痛みである。この痛みは各系の機能的な異常によって引き起こされているので、十分我々の治療対象になる。また、この二次的な痛みは、患部の代償的なものの痛みと考えることもできる。そのことは臨床的みても矛盾がない。

さて、治療だがいつも言っているように患部を症状を追いかけないことが肝要である。患部に対する治療は最後でいい。まして、腫脹がある状態の患部にアジャストは避けるべきである。患部は二の次である。では何をしたらいいのか・・・AMなら簡単に答えは出る。ベーシックをしっかり行うことである。

拳骨

2011年6月1日水曜日

身体との会話77・・・実践の場

理屈抜きの実践の場がやってた。そうです、毎年恒例の夢の島マラソンボランティア。理屈抜きで症状を抱えた選手(患者)をその場で何とかする。言い訳の通らない実践的な場です。ヒゲのインストラクターはセミナーであんな事言っているが、本当に治せるのか?

AMって本当に効果があるのか? スポーツ障害の治療はどんな事するのか?  何か特別な治療法があるのか? 臨床でうまく治せない? 膝の治療はどうしたらいいのか?ランニング特有の治療は? いろいろな疑問、難問が解決できるチャンスだ。

認定者でも臨床ではいまいちだが、どうしたら効果をだせるのか・・・腕を上げたい認定者は恥をかいて腕を上げる場所です。マラソンボランティアで技術が飛躍した先生方がたくさんいます。今年は参加者が少ないようだからインストラクターから細かい指導が受けられるかもしれない・・

このチャンスを活かすも殺すも自分次第だ。もちろんアシスタントとして先輩方の治療を見るだけでも勉強になる。10の理屈を知ることも大切だが1の実践も絶大なる効果がある。そんなマラソンボランティアだ。

日時 6月11、12

マラソンの公式サイト

http://www.r-wellness.com/eventguide/2011tokyo.html



ボランティア申し込み、問い合わせ先
陽開カイロプラクティック 山中まで
http://www.hikaichiro.com/

info@hikaichiro.com


拳骨

2011年5月30日月曜日

身体との会話76・・急性期の捻挫治療1

おおかたのカイロのオフィスには急性期の捻挫や骨折の患者はこないと思う。柔整などの看板をあげていれば話は別だが。当院は急性期の患者が訪れる。もちろん柔整の資格は持っているので法的に触れることはない。

もし、資格のないオフィスに訪れたらどうしたらいいのか? 例えば捻挫をしてすぐに来院し「先生のところで治療をしてほしい」と来た場合は? 診断権は無いので診断はできない。いくら患者が希望しても診断はできないので、その場で治療を行うまえに医師の診断、あるいはレントゲンなどの検査はやっておくべきだろう。

その上で治療を行う。さらに、この際の治療は「捻挫の治療」ではないことを理解する。ここが大切なポイントである。いくつかの国家医療資格以外は外傷の治療を行うことはできない。よって診断名に対する治療はできないということである。このことは患者とのコミニュケーションをはかり同意を得ることが大切である。のちの信頼関係につながる。

「捻挫」の治療を行わないで何を治療するのか? 患者は捻挫を早く直して試合に出たいから、捻挫を治してもらいたいのである。しかし、資格の無い治療家は治療はできない。ここで施術者が理解することは「捻挫」の治療ではなく「機能障害」の改善である。

捻挫を病理的に見ると、靭帯の部分断裂である。その度合によって手術、固定などの外科的な処置が施される。靭帯の損傷はある程度の時間が必要である。損傷した靭帯の修復はその人の自然治癒力の能力によって早くも、遅くにもなる。そこで思い出してほしい。

手技療法の多くの謳い文句は「自然治癒力」・・聞いたことがあるはずである。既にホームページ等で謳っている先生方もいるはずである。その自然治癒力のメカニズムを知っているか知らないかは別として。このことから靭帯損傷でも早期回復は外科的な治療以外でも可能であることが予測できる。予測というより、既に臨床ではその効果は体験済みであるはずである。

さて、捻挫をするとその痛みで情動的にも影響する。このことは神経学的に痛みの経路の違いで、刺激(外力)が加わった瞬間の痛みと、その後にじわじわ訪れる痛みとは別ものである。このことはセミナーでも話をした。寝ていない方はある程度理解したと思う。

よって、痛みは早期に取り除く、あるいは少しでも軽減することが必須である。のちのちの予後に影響する。そこで手技療法がどれだけ痛みを軽減できるかが問題である。「捻挫」という病理だけ見ると、特に急性の場合は安静が必須と考える。「安静=固定」これもか違いではない。場合によっては必要な処置である。捻挫の度合いによる。

「捻挫」を損傷の程度で3度くらいに分けている。通常、我々が扱える程度は2度くらい迄である。3度くらいになると手術の適応になることもある。この場合は捻挫というより靭帯断裂である。この2度程度までの急性期の捻挫をカイロの適応として治療を行って早期回復つなげるか現在治療中の症例をあげて、次回から検証してみる。

拳骨