2013年11月12日火曜日

「骨折とPCRT」身体との会話・・・131

手術


休日のため担当のDrが不在で連絡していただいて至急駆けつけてくれた。地方の私立の医療のありがたみだろう。大きな総合病院ではこうは行かない。自冶体運営の総合病院であったり、大学病院では杓子定規で運営されているので痒い所に手がとどくようなわけにはいかない。

担当医が来るまでどのくらいの時間がかかったのだろうか?やけに長く感じた。受傷から4時間くらい過ぎたかもしれない。担当医がきて、画像を見ながら丁寧な説明があった。

「脛骨と腓骨が複数に折れています。複数骨折と言います。治療は、手術をして金属の板をビスで止めて折れた骨を固定します。小さい折れた骨も多いので、これをビスで止めるときに折れやすいので時間がかかると思います。結構、酷い骨折ですね。でも、当病院では比較的症例の多いケースです。」

説明を聞きながら頭の中では半年はだめだなと諦めていた。30年前のほねつぎの時代にはこれくらいの骨折も保存的(手術をしないで)に外固定で保存治療をしていたこともあった。やはり、外固定だけでは固定力が不十分で変形治癒や関節拘縮が起こり治療期間も長くかかった時代もあった。

手術日が火曜日と金曜日と決まっているようで、受傷日が月曜日だったので、翌日の最後の手術に決まった。それまで牽引処置が取られる。脛骨と腓骨の療法が折れているので下肢が筋肉の緊張で短縮していまう。そうすると痛みが増強する。

更に痛みで緊張し更に痛みの連鎖がおきてたまらない痛みが出る。牽引することで痛みが和らぐために骨折した下肢を牽引する処置である。どのようにするか?踵(踵骨)の両横をドリルで穴を開けて鐙みたいなフックを引っ掛けて10キロ位のオモリをぶら下げてベッドに寝ている。

この時のドリルで踵に穴を開ける時の痛みは悲鳴をあげるほどであった。麻酔はするが殆んど効いていない状態である。二度とやりたくないと思った。その状態で翌日の手術の順番が来るまで寝ているのだが、牽引したくらいで骨折部位の不安定は解消される小さな振動や身体の緊張で筋収縮が起きると痛みが出て、とても眠れるような状態では無かった。

翌日、いよいよ手術である。約3、40分前に筋弛緩の注射を打って筋肉の力が抜けるようにする。これは痛みによる筋肉の緊張がとれて眠くなり痛みも軽減した。なんでもっと早くしてくれなかったのか・・恨めしくも思った。

手術室に運ばれて全身麻酔である。ここまでは覚えているが・・・手術は約4時間かかった。目が覚めるのは麻酔をかけてから5,6時間くらい後である。手術は2枚のチタン合金のプレートで脛骨、と腓骨を22本のビスで固定する手術である。

麻酔から目が覚めると担当のDrが手術の経過を説明にきてくれた。手術は無事成功したということであったが何をいっているか理解できなかった。術後の画像をみて関節面がきれいなことと、骨片の位置関係が綺麗に揃っていることがはっきりと確認できたことで、説明を効くことより安心した。ホッとした瞬間から再び眠りについた。
手術は成功したがこれから金属の反発と心理的な反発で予後に影響をあたえることになってくる。・・・続く



手術直後の画像

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