2012年6月5日火曜日

身体との会話118・・・・・心身条件反射特別上級研究会


3日、4日と福岡で心身条件反射療法の上級認定者特別研究会があった。上級者と言うことで参加された先生方はいずれも知識、技術はもとより人間力も成熟した方ばかりであった。小生が見習うところ大である。

上級レベルの先生方の集まりであるために内容も濃く心と身体の関係を鋭く追求した項目が多かった。この心身条件反射療法の創始者である保井DCは、この施術方法を社会的にもごくごく普通の当たり前の施術方法として、気楽にマッサージでも受けるような感覚で普及させたい思いがある。

したがってこの施術方法は特別な能力を持った人だけができる特別な施術ではなく、確かな学習と正しい使い方を学んだ人であれば誰でもできるものであり、不思議な不可解なものではない・・いわゆる「ゴッドハンド」とか「魔法の治療」そんなものでは無いことを強調して研究会を行なっている。

手技療法は理念や方法が多種でり、裏付けがとれたもの根拠に基づいたもの、あるいは感覚で感性で行うもの様々である。根拠や科学的裏付けがありかつ理論的にもとづいて技術が成り立つことが理想であり、社会に認知されて初めて普及するものと思える。

まだまだ手技療法の科学的根拠は貧しいのは認めざる得ないが臨床と同時進行していくにはやはり臨床の現場を無視することもできない。根拠のないものだから臨床では使えないでは無く、根拠が明確でなくても再現性のある結果は使っていくべきである。また、再現性のある結果は根拠にもなる。

今回の項目に「遠隔治療」があった。このあたりは胡散臭い眉唾ものに思われても仕方ない。と言うより信頼性や根拠がないに等しい治療方法である。下手をすると社会的にも誤解されて問題になる可能性はある。しかし、あえてこの項目を設けて受講生に紹介するのは再現性があり、誰でもできるという根拠があるからだろう。

誰でもできるということは特別なものでもなく普通のものである。ただし、正しい知識と技術の習得は必要であり、その部分は誰でもではない。それなりの学習が必要でり、もっと大切なのは患者さんと真心の通ったコミニュケーションができる施術者に限られる。

真心の通ったコミニュケーションも当たり前のように思っているし、普段そんなことを気にすることもないだろうが、意外ととれているようで取れていないことがある。施術者の一言で傷つく患者さんもいる。この部分は遠隔治療や施術とか関係なくどの業界においても人と人の関係性がなくてはならない人間力である。

患者さんを利益を上げる商品として見ているとラポールは形成されない。ラポールのない施術は成立しない。当たり前のようなことができない事が多い。施術者の何気ないアドバイスや根拠のない説明で治るものも治らない、心配や不安をあおり症状を悪化させたりしていることに気づかない方もいる。

正直な話、患者さんで苦手な患者さんが居ると思う。小生も居る。苦手な患者さんがいるうちはコミニュケーションが取れていないと思ったほうがいい。どこかでミスマッチが起きていてどこが原因だか気づかない。そんな時はセルフコーチングしたり、専門のコーチからコーチングを受けると気づくことができる。一度お試しあれ。

話を戻して、今回の遠隔療法は受講生全員が体験して全員ができることが確認できた。よって、眉唾ものでは無いことが少し解消された。これも参加された受講生のレベルの高さや知識の高さ、意識の高さ・・・人間力の高さがあるからできることと思う。

誰でもできることは特別なことではないが、一般的でないことへのチャレンジが成功すると人間というものは知らず、知らずに内なる変化をする・・・特別、慢心、傲り・・・私はそうならないと思うのは人の常であり、そう変化している自分に気づくはずもない。だからこそ変化していく。

今回受講された先生方は人間力を備えているので間違いは無いだろうが、再確認をする場から離れたときは内なる変化が現れた時だろう。そう言う小生も同様である。戒め戒め!!


拳骨