2012年7月2日月曜日

身体との会話119・・・・ 心身条件反射療法研究会ベイシック2




心身条件反射療法のベイシック2の研究会に参加した。今回も定員を越える先生方が参加されて熱心な眼差しの中で無事終了した。開催当初から参加させて頂いているが、創始者の保井D.Cの研究成果が成熟されて、今後の進展の第2段階に移ってきたように思える。

この進展も現代の医療状況や社会情勢の変化に常に対応して、その次代のその時間のニーズにマッチした代替医療のあり方を提案し、更に先行きの変化を予測しての流れの中での変化発展であると思う。

心身条件反射療法は、心と身体の関係性を診ていくが、こころの問題の原因を探しではない。心と体の関係性というと、こころの問題にクローズアップされるが決してそうではない。機械的にはこころの問題の原因、すなわちストレスに対する考え方などを問題としてしまうが、そこを何とかしようというものではない。

例えばこんな例がある。6月27日の読売新聞の人生相談のコーナーにこんな投書があった。家族旅行を毎年計画して、旅行の当日になると、御主人はここ数年、毎年熱が出るという症状で、専門医に受診をしたが改善せず、どうしたら良いのかという相談である。

その答えをした専門家は精神医科の専門家である。その方の回答は、病理的なものではなく条件反射的に旅行というものがストレスになり自律神経が乱れて熱が出る・・・旅行に行ってもにとり部屋で窓でも眺めて、それが自分の旅行スタイルだと思っていっればいい。これが答えである。

病理的でないなら、正にストレスが影響しているだろう。切り替え方もその切り替えでいいと思う。意識的にはこのような回答がベストかもしれない。現代医学のモデルはこれで正解だろうと思う。心身条件反射療法では、さらに深く探って、潜在意識レベルでどんな変化があリ、その変化が脳の誤作動を起し、その誤作動を起こした脳が各系の乱れを作って各器官の誤作動、つまり症状を引き起こしていると考えられる。

潜在的な分野に焦点を当てて潜在的な脳の誤作動を修正することが心身条件反射療法である。一般的に云われるのはストレスを自分でどのように感じて、どのように答を出すかである。その答を自らの意識で出しているということで、意識を出している意識的な心に焦点を当てているのが現代医学モデルに思える。

現代医学的なみかたと心身条件反射療法のみかた、意識をみるのか無意識をみるのか、そんな違いがあり、決して対するものではない。根本的に焦点の当てるところが違うのである。よって意識的なみかたの専門家も存在し、無意識的なみかたの専門家も存在していいと思う。

意識と無意識は常に葛藤をしていて、その葛藤が無意識と意識のズレが生じた時に誤作動を起し、それを繰り返して行くことで条件付けされて無意識で同じ条件で誤作動を起こすスイッチが入ってしまい、神経系の乱れが生じると考えていいと思う。

この誤作動をエネルギー的に診ていく専門家が心身条件反射療法であり、焦点もこの無意識の誤作動に当てて行くべきで、決してその人の心の問題に焦点を当てて原因を追求することとは違う。心の問題に焦点を当てて原因探しをすると患者さんを追い詰めることになる。

研究会に参加されている先生方には、この部分のすみ分けが難しい方もいるだろう。研究会の講義のなかでも幾度と無く説明をしているが、実際に治療を進めていくうちにこのことを忘れて焦点を無意識の誤作動ではなく、意識的な心の問題を焦点を当ててしまうことは避けたい。

これからの心身条件反射療法が当たり前の治療として発展してく過程においては、しっかりと施術者が理解して、社会的にも誤解がないように発展して行くことが理想である。また、このようなことを理解するには、創始者の保井D.Cの哲学的な背景を読み解いていく事も大切である。

拳骨

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