2011年7月19日火曜日

身体との会話87・・・慢性期のオスグッド症


急性期の捻挫の復習である。急性期の捻挫の大方は整形外科を受診しレントゲンを取り、骨折の有無を確認する。その後1,2週間経って経過が芳しくなくて代替医療に訪れるケースが殆んどである。なかには今回のように負傷してすぐに来院するケースもある。

現代医学の盲点は病理中心の思考から治療を成立させようとすることである。診断すなわち結果を的確にみいだし、宣告することで患者も「これが原因か」と納得することである。診断は的確にできるが治療法が無い。

捻挫を機能的な側面から見れば、機能障害の契善にはAMは理にかなった改善ができる。病理に伴った機能異常の改善が臨床的には有効である。捻挫を機械的に見ると盲点で先行きが見えなくなる。機能障害を有機的な他の機関とのリックを開放的に似ていくことが必須である。

機能障害と病理とは後先を決めることはできないが、急性期の場合は病理による機能障害とみたほうが治療結果は良い。慢性期の機能障害と病理の関係は、先に機能障害が起こり、病理(結果)になると考えたほうがよさそうだ。もちろん決め付けは良くない。検査で判断することが肝要である。

さて、オスグッド症はスポーツ障害の膝部門では上位に入る慢性的な障害である。慢性的というのはスポーツを繰り返すと何度でも再発することである。安静にしていると痛みがなくなり、再度練習を行うと再発するといったケースが多い。

機械的に膝だけを考える治療を行っていると再発を何度でも繰り返す。更に、筋力強化やストレッチングの指導を行う。しかし、功を奏しない。また、このような治療と指導は時間がかかりすぎる。半年や1年以上もかかることがある。そんなことをしていたのではスポーツを行う時間がなくなってしまう。

写真の彼は小学5年生から発症し現在高校2年まで繰り返す痛みがある。小学1年生から野球をはじめ5年生で発症し、高校2年の現在まで練習をやると痛くなる。しばらく練習を休んでいると痛くなくなる。練習を再開すると痛くなる。それの繰り返しである。一時は野球をやめることも考えたらしい。

また、中学や高校になると周りの目を気にし始め、別メニューや練習を休む事を敬遠する。心理的にも影響する。もちろんいろいろな治療は受けている。しかし、どこの治療も機械的に膝の痛い部分しかみないために結果は同じである。治療では治らないと諦めて、結局治療を行わなくなってしまう。

そのような選手は沢山いる。彼は特別なケースではない。さて、このような慢性的な再発を繰り返す症状をどのように改善していくか紹介する。写真では分かりにくいが、彼は両膝の脛骨粗面が隆起している。特に左側が顕著に見られる。オスグッド症の典型的な骨変形である。

拳骨

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